オレンジの夜。

私のiPodには、どういう訳かスパゴーが1枚だけ入ってる。それも恐ろしく昔のやつで、さらには友達からのお下がりだった。しかもヘビーローテなのは昔も今も1曲だけで、GIGには行ったこともない。だけど、そのたった1曲を聴きたいが為だけに、10何年経った今でも忘れずにプレイリストに追加するし、誰かに質問されたら、私はきっと「SPARKS GO GOは好きなバンドの1つです」って答えちゃうと思うんだよね。や、「八熊慎一は好きなボーカリストソングライターの1人です」か。とにかく、スパゴーとはそのくらいの付き合いでしかないけれど、こんなのもバンドとの絡まり方の1つのかたち。


U子さん

『カレンダーもいいしグッズも楽しい。今まで買って後悔したものはないけど、買えなかったからと言って悔やむ程の事ではありませんよ(^^)GIGが一番大事。本当です。』

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と言ってもらって、言いようもなく心に沁みるとともに、うおーオレやっぱそんなに(氣志團ちゃんに)アツくなってるのか!? と改めて首を引っ込めております。何を今さら。しかし、「GIGが一番大事」とは、やはり自分にとっても一大テーマなのだな、とも思い直すわけで。


−−−その昔、GIGに行こうと思ったら二度と見られなくなったバンドがありました。いつもブラウン管のこちら側でワクワクさせてもらっていて、アルバムを大事に聴いて。いつか実際の彼らに会えることを楽しみにして、いよいよそのチャンスが来たことに胸を震わせて。次のライブはチケット取るよ、待っててね! と、それこそテレビに向かって手を振るような淡い恋。ところが、彼がこちらに向けて手を振ることは、二度となくなってしまいました。−−−


それがあって、というのはこじつけで言い訳に過ぎないのだけど、この時の思いってのは、後々に随分影響を与えていることは間違いないよな。その「後々」の間には、他のバンドも随分好きになったし、オトナにならざるを得ないというか、オトナであることを選んだりもしてきたけれど、ホントのホントのホンネでは、どこかで何かをリベンジしたいと思い続けてきたんじゃないのか。挫かれた出鼻の落とし前をつけたかったんじゃないのか。


リベンジ。それは多分、「好きなものを『好き』とデカい声で主張すること」という、割と地味なことだと思うのだけど、どこかでそうしてしまうことを拒絶気味にしてきていたのを、まあよりによって「氣志團ちゃん」で、私は実行しようかなーと思っているみたいなんだな。面倒くさいね。それだったら、ヤックみたいにアルバム1枚、お気に入り1曲だけのお付き合いの方が純粋なんじゃないかしら。いやいやいや、それをしないで全力投球するのが、今回のテーマなのです…って、やっぱり面倒くさいじゃん。今後のリベンジ活動の中で、どうか誰にも見つかりませんように…。