ガールズ、ブラボー!

行ってきました、渋谷スペイン坂スタジオ! 大阪城ホール以来の生氣志團ちゃん。GIGじゃないけど、「氣志團がそこにいる」、「團長のゼントが間近で見られる」(!)というのはやっぱり嬉しい。やっほー! どうせチラ見だと思うけど、年甲斐もなく、とか思わなくもないけれど、こうなったら行くぜ行くぜ、行くぜ〜〜〜!!!!! 


……と、盛り上がって始めてみましたが、オチから言うとわたし、氣志團ちゃんには


会 え ま せ ん で し た


残念!!(笑) しかし、「会えない」に至るまでには、幾多の夢と冒険と出会いのドラマがあったので、本日の日記は「外伝 氣志團ちゃん@スペイン坂スタジオ」としてお送りします。いや、今日は氣志團ちゃんじゃないところで、氣志團ちゃんの素敵さを思い知ったよ。そして、氣志團ちゃんを愛するあなた達を、素敵だと思ったよ。ガール&ガールズ、君たちに会えて本当に良かった。楽しかったよ!


*     *     *


起床午前9時45分。布団の中で私は、しばらく自分の置かれている状況が理解できなかった。ようやく浮かんだ第一声は、


「うわ、遅刻だわ……」


そう、なんと私、本日をウィークデーと勘違いして、寝起きから無茶ブルーになっていたのでした。それからまた30秒考えて、


「そか、今日土曜日だわ」


と気づく。続けて


「そか、今日スペイン坂だわ。つか、ホントはもう今頃渋谷に居たかったじゃん……」


とほほ、どのみちブルー。しかし、ここで二度寝じゃ女が廃る。行くぞ。


東京FMのスペイン坂スタジオというのは、ファッションビルであるところのパルコPART1の一画に据えられているサテライトブースだ。それは知っている。でも、どんなに考えても、あそこで自分が「放送中の様子を観覧する」というイメージが湧かない。あの窓にへばりつくのか? それこそ、20人もぶらさがったらもうおしまいだよね? だから、こんな風に「KISSESが大挙して押しかける」のが予想できる場合は、一体どんな風に交通整理をするのか皆目見当が付かない。でもまあ、行ってみるしかない。


支度をして家を出ようとすると、家人が駅まで送ってくれるという。ラキ。しかし、その支度が長引いてなかなか出られない。偏差値番長の桜ヶ丘をルートに混ぜたら、渋谷に着いた頃には12時半も超えていた。


ハチ公口に出ると、渋谷は「ワンピース村」になっていた。「コミックス一億冊突破!」のコピーとともに、ルフィやチョッパーの巨大なイラストパネルが街を飾っている。そうか、映画も今日から公開か! あちこちにポスターが貼られている。JRの壁画の上も、街灯に下がっているフラッグさえもがワンピース一色だ。ふわー、こんなに盛り上げてもらって、主題歌も売れない訳にはいかないんじゃん?(笑)


自然とこぼれる笑みをかみ殺しながら、小走りにセンター街を抜ける。頃合いで右折して、スペイン坂を登る。あれ、意外と「それっぽい」人たちいないね。もうこの辺からファンタパーカどっさりだと思ったのに。


坂を登り切ってみると、果たしてスタジオの前には仮設の壁が築かれていた。あ、そうなの! そういえばこんな様子、見たことあるかもしれない! んで、こうやって往来から目線をシャットアウトしつつ、順々に人を流していくわけだねー。しかし、放送開始まであと15分だというのに、並んでいるはずのKISSESのお友だちはどこにいるんだろう? スタジオを横目にパルコに沿って移動してみると、うおー、整理券持って並んでるわみんな! なるほど、ちゃんと統制されているのだねー。


最初の列の終わりで、係の人に聞いてみる。


「ここ、並んでいいですか?」

「整理券はお持ちですか?」

「いえ?」

「でしたら、今は代々木公園の方で配ってますので、そちらへお願いします」


よ、よよぎこうえん!? 言われてふと振り返ると、ふが! まだ次の固まりが信号の向こうに控えてる! 慌ててスクランブルを渡る。その固まりを超えると、東武ホテルの前にもまだ固まりが。さらに渋公の前を横断して、その先の2固まりめで、ようやく整理券を持った係員の人に出会う。貰った整理番号は、966番。


「今からですと、もしかしたら放送中には間に合わないこともありますけれど、よろしいですか?」


あ、いや、でもせっかく来たんだしねぇ。この時点でほとんど13時。スタジオの前をうろうろしてても見えようはないんだし、いいっすよ。


しかし、なんかよくわかなんない熱気があるな。並んでいる人たちの中には、相変わらず学ランの人もいるし、特攻服の人も、ファンタパーカの人も、黒の櫻十字(PV撮影の時の)の人もいる。そして、最後尾で私が並んだ直前は、チビちゃんを連れたママたちだった。隣は、ちょっとクールに見える女の子。お一人ですか? と声をかけたくなるのをグッとこらえて、私もiPodで新曲に集中しよう。


しばらくすると、後ろがにわかにけたたましくなった。おお、高校生ガールズかい。元気いいねぇ! 聞くともナシに話を聞いていると、なんと卒業式を終えて駆けつけたらしい。え、始発で整理券取ったの? でも、「時間に並んでいただけなかったので、最後尾となります」って係員に言われてる。結構番号早そうだったのに、世の中は厳しいなぁ。


そのうち、「あっ! もう13時過ぎてるよ! 番組始まってるって!」とガールズの1人。「ラジオラジオ!」「待ってー」ぬお! キミら用意いいね! 私なんか、もう持ち歩けるようなラジオ持ってないねん……いっしょに聞かせて欲し……いや、そんないきなり馴染もうとしたら「キモッ!」とか思われちゃうな、我慢ガマン。


「ねーちょっと全然聞こえないってー!」
「マジでー?」
「コレ演歌だよねぇ?」
「外人喋ってるよ!!」
「うーん」
「あーんもう、電波マニアになりたいよー!」


うーん、Qooのお風呂型ラジオじゃ、屋外で聞くのにはちょっと出力が小さいかなぁ。いや、がまんガマン。でも気になる……。
そのうち、ガールズの1人が前方に陣取っているらしい友だちと電話で様子確認を始めた。


「え! ランマちゃんが一番前に座ってるの!? マジで! ゆっきは? ゆっきはー!?」


正直、そんな会話を横で聞いてたら体温が2度ほど上昇した。どうなのどうなの、どんな案配なの! 隣のクールガールも、ちょっと口元が緩んでる。そして相変わらずチューニングは定まらない。だ、駄目、オバチャンもう耐えられないワ!!


「……チューニングが合わせられるんだったら、『83.0MHz*1』が東京FMじゃないかな?」

「外国語喋ってた、って言ってたよね。それ多分J-WAVEだから、そっからチョイで聞けるんじゃないかな?」

「あとね、ラジオ自体の方向を変えながらいい角度を見つけよう。誰かアンテナの先、手で掴んでおくと入りがいいかもしれない」


えー! そうなんですかー! という声が口々に上がる。どれどれ……と、ラジオを預かって、方向をあちこち試してみる。ザザ、ピー、というノイズの向こうに、ちょっとずつクリアな音声が混じり始める。そして、それがピタリと合った瞬間、


ウォ、ウォ、ウォ、ウォ、ウォ、ウォ!


というコーラスが聞こえた!


「ぃよーーーーっしゃぁーーーーー!!!!!!!!」


全員で笑顔&ガッツポーズ! その頃には、直前に並んでいたママたちも私たちの様子に食い入りつつ参加。新曲でガールズは踊り始めた。クールガールもにっこりしていた。私もちょっと、歌った!


そして、列が動き始める。ひとつ前の固まりが信号を渡ってる。来た来た! このままみんなで氣志團ちゃんに会いに行こうぜ! おっと、後続のガールズ、転ぶなよ! ラジオを捧げ持って走ってるのがいじらしいぞ! 


PART3の前で、件の先発隊の友人が列に合流してきた。そして「それ、見せたらいいんじゃん?」なんてアドバイスをしている。そっか、ガールズは卒業式を終えてきたんだよね。それ、卒業証書だ、おめでとう! 
しかし、ビルの陰では電波はすっかり届きづらくなっている。でもこの信号を渡り終えたら、スタジオまではあと一歩だ!


*     *     *


……結局、「この角を曲がれば観覧」という地点で、私たちの固まりは「ゲストコーナー終了でーす」の憂き目に遭ってしまった。NO!! ガールズはもう半ベだ。となりのガールも「ランマちゃん……」と呟いている。この時13時35分。ま、まさかゲストが途中でハケるなんて……当たり前っちゃ当たり前だけど、予想してないぜ團長〜〜!!!


まだ放送が続いている金魚鉢の前をスルーしながら、「今までココにいた、ってのが切ないですよね」と隣のガール。そうだねぇ。「なんか立ち去りがたいですよね」うん……よかったら、パルコひと回りしてみましょうか。それとももう、すぐ(会場を)出ちゃうのかな? まだみんな興奮していて、パルコのそばから散れないでいる。


ガールズたちも、情報網を駆使して「出」の場所をリサーチしている。すれ違うたびに、「あっちの出口が怪しいんですよ」「でもお店のひとは『そろそろですよ』って」もうすっかり顔なじみだ。途中、明らかに彼女たちの1人が落としてしまった「卒業証書の筒のフタ」を捕獲して届けたり、「隣のクールガール」ことワミちゃん(仮名)とメールアドレスを交換したり、なんだかエピソードには事欠かない1日になって、そのどれもがちょっとニヤニヤしちゃうようなキラキラ度合いで。結局氣志團ちゃんには遭遇できなかったけれど(着ぐるみルフィには会えたけどねー)、こりゃまた忘れないように、改めてきちんと書きとめて置こうと思うよ。なんつーか、男の子もいいけど、女の子もいいじゃないか。なあ!


家に帰ったら、「83.0MHz」で何故かキャッチできたTFMは、無事録音されてました。まださわりだけしか聞いてないけど、メンバー全員揃ってたのか〜。次はいつ、そして何があるのかわからないけれど、今日のガールやガールズたちと、今度はGIGで会えたら嬉しいな。KISSES BRAVO! まさに今日は、そんな1日でした。イェイイェイイェイ!


KISSES BRAVO!

*1:ただ今確かめたら80.0MHzでした。なんでウチのコンポはそれでキャッチできたんだYO! ガールズ、ごめん……。