告白しました。「ダイスキです!」、春。

今週は本当に忙しかった。多分ここ数年の中でも1、2を争ったといっていいくらいだろう。結構神経も使ったし、馬力も相当必要だった。これまで割とどんなジャンルの仕事もこなしてきてはいたけれど、やっぱり向きや不向きはある。たいがいのことにはついて行くし行けると思うけれども、不向きを予感させるばかりか「初めて」取りかかる仕事というのは、自分なりの方法論もないうえ、先が読めないのが辛い。そのツメが今週だったのだ。しかし、とりあえずの山は越したなー。あとは上がってくるのを待って、ひたすらチェック&フィードバック。次回……があるかどうかはわからないけど、リベンジを誓うか降参するかは悩みどころ。


そんな余裕の全くない1週間のあいだにも、日記に書きたいネタがなかったわけではなくて、氣志團ちゃんの櫻十字黒Tシャツの予約販売が終わってしまうからと、購入ボタンをポチッと押してみり、どうせ物販デビューするなら(つあぱんはもう買っちゃったけど)もう1枚、と思って「櫻十字−CROSS FIRE-」(身ごろが白いやつ)もポチっとしてみたり、それがさっそく届いたので、試着して悦に入ってみたり。


今日は今日とで、2末に会社を辞めてしまった友人(先輩)の送別ランチのため六本木ヒルズまで出張る。そうしたら、主賓でない方の友人(先輩)と「それならついでに『オペラ座の怪人』も見ちゃおうよ」ということになり、ランチの前にまず朝イチから映画を一本。ランチの後は全員(3人)で移動して、大丸東京店の『チャールズ&レイ・イームズ展』へ行くことにしたから、夕方まで予定はパンパンだ。


そんな慌ただしさのなか、團長に出会ってしまった。


そういえば、今日の氣志團ちゃんのキャンペーン状況はJ-WAVEの「SUPERLINE J」出演ではありませんか。あれはけやき坂スタジオからやってるんだっけ? それは日曜日の「TOKYO HOT 100」? うーん、確認し忘れた。実は、スケジュールの発表当初、スペイン坂スタジオの出演がこの12日なのだと勘違いして、「チーッ、その日は六本木でもう予定が入ってるじゃん! J-WAVEと逆だったら良かったのに〜!」と悔しがっていたのだった。ところが実際にはJ-WAVEが今週。うおーマジで!? だけどこの日は人といるからね、仮にサテライトからの放送でも、途中で「見に行ってくる〜(or 見に行こう〜)」とは言えないもんね、諦めていたのだった。


映画が13時過ぎに終わって、ランチの予約&主賓との待ち合わせは13時半。その間にけやき坂へ降りてプレゼントのお菓子を買う。途中でけやき坂スタジオをチラと確認。灯は消えている。周りにKISSESと思しい人影もない。「あれ、J-WAVEって今六本木でいいんだよね?」と思いつつも、足早に通り過ぎる。過ぎるしかない。ちぇ。


ランチは美味しく、楽しく、ここ5年からずっとツルんでお昼を食べてきたメンツのファイナルにふさわしい華やかさになった。新天地に行ってもまた遊ぼうねー。ていうか、ホントにもう会社にいないんだっけ? なんだか嘘みたいだよねぇー。全くだよねー。
お腹も一杯になって、「そろそろ行くべか」になったあと、主賓が「ミュージアムショップに行きたいな」と言う。おうおう、行きましょう。今日は1日遊ぶ予定なんすから。


WEST WALK内を、あっちをフラリこっちをフラリとして、いよいよ東京へと移動する時間。エスカレーターで下りながら1階が近づいてくると、目の前を黒っぽい出で立ちの人が通りすぎていくのが目に入った。襟もとに少し見える金髪、黒い縁で少し色のついた眼鏡、てっぺんにポンポンのついたニット帽。視線が吸い寄せられて動かせなくなっているその人物の上に、ごくナチュラルに、


「團長」


というテロップが流れた(もちろん私にしか見えない)。


團長なのだ。J-WAVEのスタッフと思しき人と、ずっと話しながら歩いている。後ろからは2人の女性と男性が1人。あれはこの春中学を卒業したアイドルグループの真ん中の人? いや、それは自信が持てないぞ。
エスカレーターを降りきったとき、ちょうど横に居た主賓の友人に「きしだんの人がいるね」と声をかけてみた。「ん、ああ?」「ほら、あの前の金髪の」「?」どうやら彼女はほとんど認識していないようだった。仕方ないか。そうやっている間に、ほんの2メーターくらい、團長の横を並んで歩く格好になってしまった。全身が耳になる。間違いない、声が團長だ。うわあああああああ。主賓でない方の友人は、さらに2メーターは先を歩いている。主賓も後に続いて早足で過ぎていく。待って待って、ちょっと待ってー!


ほとんど表に出た瞬間、私たちは右へ、日比谷線の方向へ。團長たちは、左の方向へ行くような気配だった。このままなら、立ち別れだ。
そのとき頭の中で指をぱちんと鳴らす音がして「行け!」という誰かの声がした。弾かれた私は、きびすを返すと團長の前に進んで、話の切れ目をちょっと探した。そして、『1/6 LONELY NIGHT』のジャケットの写真で作ったカバーをかけた真っ赤なiPod miniを差し出しながら切り出した。


「あの、ダイスキなんです!」


「あら!」


「おーえんしてます、がんばってください!」


あとはもうよく分からなかった。「じゃ、連れがいるんで、あの」くらいなことを言って走ってきちゃったんだったかな。iPodはバッグから引っ張り出したときヘッドホンが抜けちゃったので、あの赤いのが何だったのか團長はわからなかったかもしれないけれど、とりあえず自分の顔が描いてあったものだから、何となく事情はわかってもらえたような気がする。團長の言葉は、もう「あら!」しか覚えてない(ことにする)。一瞬立ち止まっての「あら!」。うひゃあああああああああ、19歳の時、汐留でzabadak吉良知彦さんに声をかけてしまった以来の暴挙でした……。


事後、走って主賓たちのところへ追いつくと、


「だれー?」
「えーとね、きしだんの人」
「きしだんて?」
「……あのー、学ランとか着てた人かなー」
「えーっ、怪しいよアンタ!(笑)」
「はっはっは、今ダイスキなんだよー!」


ハイ、確かに今ダイスキなんです。もう、朝に見た映画のことも、美味しかったランチのことも、主賓の新しい会社のこともみんな忘れちゃうよー。本当はギャルばりのメールで、速効Tちゃんと先週渋谷で知り合ったワミちゃんにこのことを報告したかったけど、とりあえず一緒にいるのは友人だけど先輩で、うっかり取り乱せなかったよー! 帰りの電車で、やっとこ2人にメールして、ココロの底から反芻しました。特にTちゃん、チミには明日稽古でしっかり報告すっからね、待っててなー!