「遭遇」報告記。

てなわけで昨日は怒濤の1日だったのだ。
朝イチから映画に心震わせ、昼はオサレなランチに舌鼓を打ち、ウィンドウショッピングで軽く物欲を刺激されたところで團長に遭遇して身体に異変を起こしたり(團長の男子パワーを思い知らされる事件が……團長は何から何にまで効いて凄すぎる!)、移動して見た美術展で制作欲を刺激され、だめ押しはトーキョー駅が見える店で軽く飲みながら仕上げのおしゃべり。本当に1日仕事になったのだけど、何たってスタートが早い。お開きになったのはまだ20時前だった。


友人と別れて電車に乗って、ようやく今日の「事件」をゆっくり反芻する。
あのとき、エスカレーターが地上に到着するスピードと、團長が私の直前を通過していくスピードはまさにシンクロしていた。本当に、スローモーションで切り取ったような瞬間だった。そして、「あら!」と言ってもらった時の團長を思い出すと、今でも頭皮から汗が噴き出す。その一連の出来事を、私に氣志團を教えてくれた友・Tちゃんと、先週のスペイン坂で知り合って、春から意外とご近所に住むことになったワミちゃんにメールで伝える。わーい、2人とも即レスありがとー! それでやっと、じわじわ実感が湧いてきたよー!
特にTちゃんは、翌日(つまり今日)稽古で会うことになっているので、「しのごの聞くから教えやがれ!」「くどくど説明するから覚えてやがれ!」と謎の会話を交わしつつ、報告を誓い合ったのだった。


一夜明けて。稽古は15時から、しかも先月から始まったマコ先生の特別レッスンだ。正直私にはレベルが高すぎ……なのだけど、お味噌で入れてもらっている。マコ先生は、今まで発表会の振り付けでしかお会いしていなかったのだけど、レッスンになっても教え方がすごく丁寧で、面白い(分かりやすい)。ほとんど休む間もなくどんどんアンシェヌマンが繰り出されて、ホント全然踊り切れてないんだけど、単純に、いつもと違う稽古は楽しいね! とにかく「動いた!」っていう達成感が凄い。
稽古着がしぼれるほどレッスンしたあと、いよいよTちゃんに迫る。


「さあ、どこから話そうか!(笑)」


「もぉ〜〜マジでぇ〜〜!(笑)」


ともかく、まずはスペイン坂から振り返ろうじゃないの。並んだけど最後尾だったこと、ガールズのラジオで新曲を聴いて、みんなでヨシャー!と盛り上がったこと、観覧直前でゲストコーナーが終了しちゃったこと。それで、立ち去りがたく、ちょっと出待っちゃったこと。でもルフィだけは見ちゃったこと。


「で、六本木は最初から行く予定だったの?」


「そうなんよ、送別会をヒルズでやろう、ってのはもう決まってたのよ」


だけど、いくら「六本木」が繋がっていたとしても、私は時間帯も場所もまったくリンクしていないと思っていたし、主賓がいるイベントだから自分の裁量だけでは動けないし、まして「そのため」に行くわけではなかったから、本当に「遭遇」するとも思わないじゃんか! 
ところが、あの「エスカレーターの瞬間」が訪れたのだ。うひゃほ〜! 


「でもね、その時ちょっと思った。いまこの瞬間、ここでこんなことが起きてるってことはまだ誰も知らないけれど、絶対いまオレみんなに期待されてるハズだ、って。ここで会ったが百年目、当たって砕けとかないと、みんなに土産話のひとつも作っとかないとダメなんだ、って、オレ思ったもん!(笑)」


「アハハハハハ!」


いや、でもそうなのだ。「またまたまたー(あるいは「キモッ!」)」って言われちゃうかもしれないけど、本当にそういう気持ちは、少しあったのだ。Tちゃん、ワミちゃん、それから、WEBを通じて繋がっているKISSES BRAVO!なみなさん、ガールズやママさんたちを含め、今まで会ってきたキッシーズの人たちのことを、瞬間、どわーーっ!と思い出したのだ、あのとき。
オレねー、團長も氣志團ちゃんも大好きだけど、氣志團ちゃんを好きなみんなの気持ちも大好きなのよ。そして、ここで冗談のように團長とすれ違えた。だから、代表選手(というのもおこがましいけど)だと思ってコクってもいいじゃんか! そういうのも全部含めて、團長にコクっちまえ! と思ったんだよ〜〜(笑)


「で? で?」


「ウン、『じゃ、連れがいますんで……』ってサッサと走ってきちゃった」


「アア〜〜〜〜〜ッ!!!!!(笑)」


あ、やっぱ最後の押しが弱かったッスか……?(笑)


いや、いいのだ。握手? 照れくさい。サイン? 何も持ってない。写メ? ありえないだろ! それより何より、人の時間に割って入らねばならないということ自体、ちょっと気が引けていたのだ。だから、秒殺勝負を決行した。
ただ……出来すぎた話、と言われてしまうかもしれないけれど、團長に差し出して見せた私の「房総の狂犬カスタム」のiPodは、Tちゃんの予習セットで脳髄を撃ち抜かれた私が、いつか團長に会ったとき「オレ、マジで好きっす!」と告白するときの証にしようと思って、ドーム参戦のときにしつらえておいたものだったのだ(だからってまさか本当に成就する日が来るとは思わなかったけどさ……)。ついでに言うと、PV撮影に応募した日、勝手に「行ける!」と思って、そそくさと買った、ちょっと昔の「バンドな頃」を思い出す感じの革のバングルもちょうど身につけていたので、何から何まで、自らの気は済んだのでありました。


『大好きなんです!』


そうでなければ、何と言いたかったんだろう。新曲買いました、スペイン坂見られなかったんです、GIG早く見たいです……どれも、間違いではないけれど当たりでもない。
それはそれで言いづらい(真意を伝えづらい)言葉なのだけれど、もし時間を巻き戻して言い換えが効くのなら、私は團長に「ありがとうございます!」と言いたかったかもしれない。その心は、「特攻服の胸に刺繍するにはシブくなくて、似合わない言葉」*1かもしれないけれど、要するに氣志團ちゃんに出会ってからこっち、いろいろと自分の中を旅しながらいつも思っているコトなのだ。いつも本当に助けられてます、いつもいろいろ思い出させてもらってます、こんなにワクワクしてるの、久しぶりなんです……それもこれもあれもどれも、全部ひっくるめた気持ちの、「ありがとう」。
でも、それはあまりにも自分の中で「含んでいる」気持ちが多すぎるので、「現実」にぶつけるわけにもいかない。やっぱりここはサクッとライトに、でもストレートに。じゃ、あれで良かったんだな。良かったんだよ。うん。


てなわけで、昨日は怒濤の1日だった。忘れがたい、1日だった。

*1:下妻物語』より意訳。