どこかで見た笑顔。

年末が近づくと、普段よりことさらに深夜テレビでかかる映画が目について、それでつい夜を明かすことも少なくない。大抵は古い洋画だったり、大して評判も取らなかった邦画などが多いのだけど、ときどき「これは」と思える作品に出会えたりするのだから、侮れないよなといつも思う。


夕べも1時過ぎに帰宅して、身体はもうへとへとに疲れているのだけれど、たまたまチャンネルが合ってしまった映画(邦画だった)に目が止まってしまい、眠ることもできず瞼だけをこじ開けてストーリーを追ってしまった。だって、そこで泣いたり笑ったりしていた男の子が、とてもとても、「誰か」に似ていたから。


田中圭くん、という俳優さんをわたしは全然知らなかったのだけど、結構旬な作品に出ているんだ(おおお、『東京大学物語』の実写版をやった子なのか!)。
そうかそうか、夕べわたしが見かけた作品では、彼は高校生の役で、それこそ学生服なんかを着ていたのだけど、学校の仲間とつるんでじゃれる姿も、ボーリングに興ずる姿も、笑ったときの感じや、眉間にしわを寄せたときの表情も、それはそれは宮城くんを彷彿とさせたので、思わずネットを開いてプロフィールを探しにまで行ってしまった。



や、相変わらずここに辿りついてしまうしかない自分が情けなくはあるのだけれど、ひと度ああああーーーーー、と思ったら、脳みそがそこから動けなくなってしまったのだよ-----


もちろん、まったく別の個性ではある。あるのだけれど、印象がね、どうにも重なってしまったので、もう眠くて眠くて仕方がないにもかかわらず、宮城くんの方がもう少し線が細い印象だよなだとか、声だって宮城くんの方がもうちょっと響くんだよな、だとか、違う部分をひとつひとつ数えずにはいられなかった……って、こりゃだいぶ疲れてるよなぁ、自分。


実は宮城くんという人も映画に出演している(そういえばあのタイトルもなんかに引っかかってるんだよね(笑))。その後(もう彼がジャンプしてしまったあと)、その作品で彼と共演していた男の子と知り合うチャンスがあったのだけど、彼は本当に見たまんまの人だったよー、と話してくれたっけな。そういえば、HBBの曲がアレンジされている『SO WHAT』はセルビデオを何とか手に入れたけど、『微熱少年』はどうしたんだろう。それこそテレビのオンエアかなにかで手元に残せていたのかな。大掃除がてら探してみるとするかなぁ。


しかし、肝心の夕べのその映画のストーリーは、どうにもこうにも既視感が働いて、何なんだろうこれは……と思ったら、そうか、まるで『トーマの心臓』だったんだ。ああ、やっとスッキリした。
そして今は今で、またしても『ピンポン』に釘付け。にもこんなことあったな。