百点満点。

「10周年」どころか、世の中はそのダブルスコア、「20年」が流行っているんでしょうか。みんなひとふた回りして、そろそろ元に戻ってくる頃なのか? あのころ破竹の勢いで隣を通り抜けたひとが、今日は同じハコの地続きでゴキゲンさんで歌っていました。全くもって不思議なもんです。へえええええ。


   *   *   *


「ああいうの好きなんですか?」


と素朴に聞かれて、「ああいうの」ってどういうのだろう、とふと思う。とても気持ちよく聞ける音楽と、心臓を掴んで前後に揺すぶられる音楽は違う。きれいで美しいと思うメロディと、苦笑いしちゃうけど踵を鳴らしてしまうリズムは違う。何が自分の琴線を震わせるのかは、わかるようでわからない。そのくせ違いははっきり明確。
そういうものを感じるから、今日も弾かれてここにいるのだろうし、「まさか」なんてうそぶきながらも、再び戻ってきているのだ、とも思う。


「やっぱり楽しいところに戻ってくるんですよね」


どうだろう。楽しい、ってことばがそもそもたくさんの意味を持ちすぎていると思うんだけど、今日のこの気持ちは「楽しい」以外に他ならないことは確かだと思います。
そうか、楽しくていいのか。楽しくなかったら、意味がないのか。そりゃそうかもしれない。というか、それが当たり前かもしれない。


簡単なことほど気が付くのは難しい、ということをようやく小雨の中で考えた夜。