笑っている男?

わたしにとって11月というのは氣志團ちゃんの季節なわけですが、あれから3年、思えば(わたしも、氣志團ちゃんも)遠くに来たもんです。それでも、年に1日くらいは様子のおかしい日記を書きたいし、書こうと思ってるけどね! しかし、今日はまた別のお話。別の……うん。


この夏の最中、ネットサーフをしている中でふと思い立って、「岡村靖幸」を検索したら、なんとたいそうな数の動画がヒットした。そうだそうだ、わたしは岡村ちゃんのこと好きだったのだよ、もうずっと以前。それはまだティーンエイジャーだった頃。いつの頃からか、いろんな感情が忙しくなって、ライブ(DATE?)にも足を運ばなくなっていたし、考えてみれば岡村ちゃん自身だってリリースが減っていた(らしい)。けれど、だからといって好きだったときの気持ちが消えるものでなし、ねぇ今どうしてんの、何やってんの? そういえば何年か前、ちょっと*1トラブルあったよね……?


と、思って動画サイトのファイルをクリックしたが最後、ズブズブッと音がしたかと思うほど、はまりこんでしまった。昔の姿だけじゃない、今のパフォーマンスにも。だから別に、忙しくなった挙げ句にどこかへ置いて来ちゃった感情だとか、「それ以前」に思いを馳せたわけじゃない(と思う)。ただ、何かが強烈に刺激されて、止まらなくなってしまった。そして、こりゃどういうことなんだ! と思ったのと、彼が新譜をリリースして「復活」することを知ったのは、ほぼ同時だった……


というところから後は、結構ここでアドレナリンとともにだだ漏れにしているわけなのだけれど、なんというかかんというか、この空白の期間、ひょっとしてわたしは「留守」にしていて良かったんではないか。そんなことを今、たった今この瞬間痛感している。


   *   *   *


『Symposium 〜岡村靖幸フレッシュボーイTOUR2003〜』というDVDを、昨日買ってきたのだ。通勤に使っている大きなターミナル駅のCDショップには、今でも彼のラインナップが結構な数で揃っていて、夏からこっち、買おうかどうかずっと逡巡していた。それが、昨日になってようやくちょっと弾かれる感じになって、今日(11月21日)新たに再発される『Me-imi Tour 2004』以外で手に入るものを、とまとめ買いしてきたのだった。それを今、1枚ずつ見直している。


昨日見たのは、『Peach Show'89』。長年にわたり見続けてきたコンサート・ライブ類のチケットをしまいこんだ「パンドラの箱」が嘘をついていなければ、確かにこのDATEにわたしは参加しているわけだけれども、何をどう見てもちっとも思い出せない。ギターが大谷レイヴンだったってことさえも(!)。ホンネを言えば、「ああ、この部分はかすかに覚えてる」くらい言いたいのだけれど、本当に、きれいさっぱり忘れている。唯一ひっかかったのは「滑り台」のところだけなんだけれど、それ以外はもう、きれいさっぱり。あの頃ブログがあればな〜なんて言わない。それは記録しなかった自分の怠慢だから(笑)*2


という余談を挟みつつ、今日はその第二弾で『フレッシュボーイTOUR』を見ているのだけれど、これが苦しい……なんでまたこんな息苦しいんだ? 先入観か? 自分の中で何かストーリー作っちゃってるのか? まだ「その後」である『Me-imi』TOURの映像を見ていないから何とも言えないのだけれど、アルバムの方の『Me-imi』や『ビジネス』を聴いた最初の印象も同じようなものだった。なんか張りつめた膜の中で空気が限界まで膨らんでるような、もの凄い息苦しさ。それはなんでだろう、と当然考えたし、想像することはもちろんあったけれども、ただその印象でさえ、聞きこむうちにすぐに別の感想にスリップしていったので、今となっては正確にはトレースできないのだけれど、なんというか、映像で目の当たりにしている今のこの瞬間の違和感については忘れたくないよな、と、何故かとても強く感じている。なんでだ。なんでだ?


もの凄く神がかってると思う。もの凄くそう思うんだけど、わたしがうつつを抜かしていた時の神がかり方とは違う。そして、10余年のブランクを経てこないだ目の前にした、20年後のシンガーソングライターダンサーとも違う。なんだこの別人感(言っとくけどルックスの問題じゃないのだ)は。だって、笑っているのに、ちっとも笑っているように見えないのだよ。
……と、そんなこと言いながらも、きっとこの違和感も何度か見るうちに鈍って忘れてしまうんだろうか。
揺さぶられないわけじゃない。むしろちょっとヤバイ瞬間あるし、だいたいそのスプリットを動画サイトで見て引っかかり直しているわけなのだから、強烈な引力があるのは間違いない映像なのだけど、何というか激烈に



負だ。



つくづく、この間の公演を見ることが出来てよかった。この数年間を見逃しておいて良かった。そして、この後もまた公演が見られて(その可能性があって)良かった。


ていうか自分、なんで今になってこんなところで転んだんだ?
それが一番謎だ……。
 

*1:ではない

*2:て、ひょっとしたら当時の日記「帳」にひと言くらいは書いてるかもしれないけどさ