330-1、そしてAのひと。


毎年、年が明けてすぐとこの日が近くなると開くページがあって、気が向けば何か言葉を残してみたり、そうでなければさらっと流したり。年によっては、開くことすら忘れて過ぎてしまうこともあるけれど、今年はその中間。年明けの時は開き忘れて、3月も末のこのタイミングで訪れてみた。

すると、今日の今日でライブがあることを知る。

22年前のこの日はまだ何も知らなくて、21年前のこの日は新宿ロフトにいた。あれから長い時間が経って、ある時またステージに立つメンバーの姿に会うことができた。ここ2年ほどはまた別のことに心を取られていたせいで、すっかりお留守になってしまっていたけれど、気づいたということはきっと何かのメッセージ…というわけで、仕事もそこそこに下北沢へ向かう。

18時半の開場に間に合うためにはちょっと無理をしなくちゃいけないこともあって、ゆるく、19時の開演に合わせて現地へ向かう。こんな箱あったっ…そういえば、何回か通りかかったような気もするな。

おかげさまで準備が少し押していて、当日券もしっかり買えて、あまつさえ座る席さえ確保できた(大人が大集合だから椅子席は当然なのだろうけど、意外&嬉しかった)。
んー、でも自分的には下手側に座るのが割と好きなので、様子を見て場所を変わる。十分じゅうぶん。よく見える。


構成はいつもの通り、ジムくんの空気を凍らすトーク&singの第一部。それから今日はfamilyのライブということで、久保田さちおさんもVoを取る(五時からのレボリューション&チャイナタウンでつかまえて)。スペシャルゲストは杏子(崩れおちていくサマーナイト)と森川さん(TEENAGER&真夜中をつっぱしれ)。すごいなぁ。なんか夢を見てるみたいだ。バンマス(剛くん)も社長(平野くん)も相変わらずかっこよすぎ。


実は、後半戦、横山氏が出てくる頃には、宮城くんがのしかかってきてるのかというくらい肩と背中が重くなってしまって、立っているのもしんどかったのだけど、何とか最後まで完走する。体調のせいでというか、おかげでというか、思い入れたっぷりになりすぎずにいられたのは良かったのかもしれない。

そして終演。いつもだったらここで、みんなでグラスを合わせるような展開になっていくのだけれど、今回は23回忌にして(今度こそ)最後の?HBBファミリーのライブということらしく、当時のレコード会社の方などもたくさんいらしていたので、そそくさと退散…と思いきや。

なぜか、落としていた視線の先で、入り口の手前に立っている人の手元に目が止まった。
それは、今回も入場の際に配られた、宮城くんのお父さんの手による追悼文集。例の、木更津の妖精さんの写真集の中にバッチリと写っていた、アレだ。

皆同じように1冊ずつもらっているので、特にどうということはないはずなのだけど、その人の左手に納まっていた宮城くんの写真に改めてちょっと目が留まって、そのまま目線を上げると、その本を持っていたのは


……



ロックバンドFANTAの、Aの人だった(笑)



いままでも何度でも、この接点を夢想して、その都度「ありえないことではない、けどやっぱり有り得ないことだよなぁー」と思ってきたけれど、なんとあっさりそこに居ることよ。いつどうしてどうやってあの文集を手に入れたのだと思っていたけど、案外本当に、自分で手に入れてしまっていたのかもしれないね。

いつかのときみたいにヨコをすり抜けていこうとすると、耳慣れたドラゴンボイスが聞こえてくる。「『YOU』好きですねー」って言ったのか? そうなのか?


あまりに呆然としてしまったので、U子さんとかにゃこちゃんに「いま目の前にAの人が…」とメールしてみる。
すると、U子さんからは、「ちょうどついったー見てたのでなんとなく様子わかります」と。なぬ! その手をまったく思いつかなかったので、あわてて携帯電話を取り出す…と、うんまぁ、居たんだ、ずっと! (ちなみにかにゃこちゃんからは「ドラムの方じゃないですよね?」と返ってきたけど、たぶんきっとぜったいかなり、ベースの方でした(笑))


東京ドームで後頭部を引っぱたかれて、単身大阪城ホールへ乗り込んだ日。会場のノイズに紛れて聞こえてきたビシバシ純情は伊達じゃなかったんだなぁ

チッタのBIGRUMBLEで、DUKE & THE NICE GUYのあとに登場したとき、どっかで竜ちゃんとすれ違ったのかなぁと思ったり(ちなみに竜ちゃんは今回も欠席でした)

富士急の秘宝展(だっけ)で見た過去のフライヤーで「この人・・・」と思ったのも(去年の武道館+ZEPPでマイウェイを流したときも!)、みんなみんな、今日ここにあっさり溶け込んで立っているという事実に繋がっているんだ。


もうずっと、亀戸へは足を向けていないのだけど、これはひょっとしてもしかするのかなぁ。引き寄せているつもりのない人を引き寄せてしまった格好だけど、もう一人、ずっと気になっている人がいるのだものね。



ちなみにtwitterといえば、Aの人がRTしていた「例の件」がちょっと気になる。もういいオトナなので、いまさらgreaseville!(blogにキャスケットの写真有りました♪>U子さん)でTシャツ買ったりするのもちょっと気が引けてしまうのだけど、Aの人、何か作るのかな。というか、ずっと「もしや?」と思っていたTAGOさんのペンダントってやっぱり、HBBのなのだろうな。荒井謙さんが復活するって、まさかバンマスと一緒にVINCENTSじゃないよね、などなど妄想が広がる。カズキも来てたのか。まさにカオス……。